診療科のご案内

診療案内

腫瘍内科について

腫瘍内科の役割

主に胃がん・大腸がん・膵がん・胆道がんなどの消化器がんを中心として診療を行っています。消化器がんの他にも乳がんや肺がんなど、いろいろながんの化学療法を中心に、療養全般にわたる専門的な診療を行います。また、がんについての総合的なご相談(セカンドオピニオン)をお受けします。
外来抗がん剤治療は、外来化学療法室(東棟1F)で行っています。現在は8床稼働していますが、増加するがん患者さんに対応するため、今後さらに増床予定です。外来化学療法室の管理運営や抗がん剤投与スケジュールである「レジメン」の管理も腫瘍内科の重要な役割です。

 
特長 その1

当院でもエビデンスに沿った最新の抗がん剤治療を受けることができます。
抗がん剤治療は近年、著しい進歩を遂げています。最新のエビデンスを治療に取り入れ、免疫チェックポイント阻害剤によるがん免疫療法や分子標的治療にも積極的に取り組んでいます。また、埼玉医科大学国際医療センターや埼玉県立がんセンターなどのセンター病院とも連携しており、臨床試験のご案内も可能となっています。

 
特長 その2

専門性の高いスタッフがきめ細やかなサポートを行います。
抗がん剤治療を熟知したがん薬物治療専門医、看護師、薬剤師が風通しの良い環境で意見を述べ合い、チームとして高い総合力を発揮し、多方面から患者さんを支えています。当院では化学療法カンフェレンスを毎週行い、抗がん剤治療を行う全ての患者さんの病状や副作用対策について検討を行っています。

 
特長 その3

緩和ケアや外科的対応へのシームレスな連携
緩和医療については、当院の緩和ケアチームと連携しています。在宅医療についても地域の開業医の先生方と連携を深めていく方針です。
また、抗がん剤の治療中には様々な理由で手術や外科的処置が必要になる場合もあります。例えば腹膜播種による腸閉塞を起こしてしまった場合の人工肛門造設術や化学療法に必要なCV port造設術などです。当院のがん薬物療法専門医は消化器外科専門医も持っているため、これらの処置を迅速に行うことが可能です。また消化器がんの手術から抗がん剤治療まで、高い専門性を持った同じ医師が継続して治療できることも大きな強みであると考えております。

 

 

 2021 年 4 月に腫瘍内科が新設され、約2年経過しました。これまで消化管悪性腫瘍全般及び肝胆膵、呼吸器、泌尿器悪性腫瘍の再発・進行癌を取り扱ってきました。悪性腫瘍に対する抗癌薬は品目数が増加しており、抗癌剤の費用についても年々増加の一途を辿っています。2010年代後半より、免疫チェックポイント阻害剤の使用が様々な癌腫で使用されるようになり一定数の患者にとって非常に恩恵が得られることが臨床試験からも伺え、実際の臨床の現場でも同様な症例も見られています。一方で免疫チェックポイント阻害剤による独特な副作用も追加され、複雑な症状が増加しているのも事実です。

 これまで以上に様々な癌腫において治療内容が変化する中、知識のアップデートを継続し、できるだけ早く新規治療を取り入れていく予定です。これまで以上に地域の開業医・近隣病院の先生方、訪問看護、薬局など多くの医療従事者様により一層、御協力を得て連携を図っていかなければいけないと考えています。  

 新型コロナウイルス感染症の流行による、がん検診敬遠の影響も多数見られるようになっています。そのため手術困難な症例も増加傾向が見られています。今後も積極的な抗がん剤治療、それに伴う副作用対応が重要となってくると考えています。当院だけでの治療では無く、近隣の医療機関で優れた治療が実施されているようであれば紹介させていただきたいと思います。さらに緩和医療に完全に移行した場合も、在宅医療および緩和ケア病棟への打診も推し進めていきたいと考えています。

腫瘍内科部長 中谷直喜

 

 

■外来診察室

南棟1F

■病棟

南棟3F

■診療受付時間

火曜〜土曜[午前]9:00~12:00

行田総合病院 南棟

診察室
午前 中谷 中谷 中谷
緩和ケア外来
中谷 中谷
午後

概要

外来診療日について

毎週火曜〜土曜日の午前に外来診療を行っています。地域医療支援病院として地域の皆さまのお役に立てる診療を心がけていきたいと考えています。

当科で対応可能ながん

胃がん・大腸がん・膵がん・胆がん・肝臓がんなどの消化器がん
肺がん・乳がん・頭頸部がん・原発不明がん・軟部腫瘍

前立腺がん・膀胱がん・腎がんなどの泌尿器がんについては、当院の泌尿器科が対応しています。
子宮がん・卵巣がんなどの婦人科がんや皮膚悪性黒色腫などの皮膚がん、脳腫瘍については、がん薬物療法の対応は可能ですが、他の病院の協力が必要になる場合があります。
上記に含まれるがんであっても、発症頻度の低い希少がんについても専門性の高いセンター病院での治療をおすすめしています。

当科で対応できないがん

白血病やリンパ腫などの血液悪性腫瘍と小児腫瘍に関しては、現在対応を行っていません。

レジメン登録一覧

20221018更新

頭・首

呼吸器

乳腺

消化器

泌尿器

その他

診療実績・症例

外来患者数(2022年)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
延患者数 135 119 184 171 146 163 164 143 153 152 138 142 1,810
外来化学療法 105 109 136 136 156 176 169 182 166 147 146 124 1,752

入院患者数(2022年)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
入院患者数 5 2 0 5 2 2 2 5 7 13 4 4 51
在院患者数 65 7 2 57 70 20 20 40 45 123 47 48 544

主な診断群分類別患者数・平均在院日数(2022年)

MDC6   1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 統計 平均在院日数
060020 胃の悪性腫瘍 1 0 0 0 0 0 1 1 3 2 1 1 10 8.4
06007x 膵臓、脾臓の腫瘍 0 0 0 0 0 1 0 1 2 1 3 1 9 9.5
040040 肺の悪性腫瘍 1 0 0 0 2 0 0 1 2 2 0 0 8 8.0
060035 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 2 0 0 1 1 1 0 0 0 1 0 0 6 13.3
060340 胆管(肝内外)結石、胆管炎 0 0 0 1 0 0 0 1 0 1 1 1 5 12.2
11001x 腎腫瘍 1 0 1 0 1 0 0 0 0 1 0 0 4 -
180050 その他の悪性腫瘍 0 1 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 3 -
060040 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 0 2 -
03001x 頭頸部悪性腫瘍 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 2 -

スタッフ紹介

  • 中谷直喜
    腫瘍内科部長

    中谷直喜
    (なかやなおき)

    ●卒年・卒大
    平成16年 富山医科薬科大学卒

    ●ライセンス
    日本内科学会認定医
    日本臨床腫瘍学会がん薬物療法指導医・専門医
    日本がん治療認定機構がん治療認定医
    日本緩和医療学会認定医
    医療の質・安全学会医療安全管理者養成研修会修了