診療科のご案内

概要

薬剤課には、現在、常勤薬剤師20名、非常勤薬剤師1名、調剤補助者1名の合計22名が配属されています。1日の処方箋枚数は約130枚、注射箋による注射指示件数は約750件であり、これらを当日出勤の薬剤師5名が対応しています。

製剤室では、薬剤師をサポートする特色あるシステムが導入され、薬剤師の活動を支援しています。そのひとつに医薬品SPD(Supply Processing and Distribution)があります。医薬品SPDとは、医薬品の発注、納品、払出、そして在庫管理に関する業務を専門のスタッフが担うことによって、円滑な供給管理を実現するシステムです。この医薬品SPDの導入により、薬剤師の在庫管理に係る時間は大きく削減されました。この他にも、計数調剤に対するバーコード認証システムや、一包化された錠剤の監査支援システム(MDM)が導入され、薬剤師であれば誰でも経験する調剤ミスは、調剤機器によって格段に減じています。

病棟業務については、病棟薬剤師7名が配置されており、そのほとんどを病棟で過ごすフルタイム常駐としています。そして、病棟の専任担当は2カ月ごとのローテーション制をとり、1名の病棟薬剤師が複数の診療科を経験する体制としています。これはジェネラリストとしてのスキルを磨くことが目的です。一方で、専門性についても拡充を図っています。がん薬物療法認定薬剤師、外来がん治療認定薬剤師、感染制御認定薬剤師、栄養サポートチーム専門療法士などの有資格者が配置され、それぞれの認定薬剤師は薬剤師をはじめとする様々な医療スタッフをサポートしています。

 

■2020年総括

2019年に強化していった薬薬連携が2020年に実を結びました。保険薬局の薬剤師が患者さんから得た情報を病院へフィードバックするトレーシングレポートという仕組みをご存じでしょうか。本来なら薬局薬剤師が直接主治医へ伝達する病薬連携のツールですが、当院では病院薬剤師がトレーシングレポートを受け取るという仕組みにしました。つまり、病薬連携ではなく薬薬連携です。情報提供を受けた病院薬剤師は電子カルテを確認し、必要に応じて保険薬局薬剤師と情報を交換します。この病院薬剤師と薬局薬剤師の連携は、より精度の高い情報提供を可能にします。2020年10月にweb開催された日本医療薬学会年会では、「処方箋への検査値表記とトレーシングレポートを活用したHBV検査未実施患者への介入」として当院の活動成果を報告することができました。この他にも、患者さんからの減薬希望に関するトレーシングレポートや医薬品の副作用に関するトレーシングレポートなど、当院の薬薬連携は適切な薬物療法の提供に貢献できたと考えています。

新型コロナウイルスに対する病床の設置も2020年の大きな変化だったと思います。ご存じの通り、COVID-19への特効薬は存在せず、本邦でまだ承認されていない薬を使用する必要がありました。未承認薬を適正に使用するための体制作りは労力を要し、使用後のモニタリングや報告書の作成、通信機器を活用したリモート服薬指導など、業務内容を熟考し展開していくことになりました。COVID-19は医療スタッフだけでなく、様々な人々に対して多大な負担をかけていると思います。100年に1度という感染症が2021年には終息することを心から祈っています。

 

■今後の展望

2021年中に新病棟が完成予定です。新棟では、手術室、集中治療室、救急センターなどの超急性期医療が展開されることになり、薬剤師の活躍の場も増えることになります。特に集中治療室における薬剤師の役割は多く、診療報酬においても評価されている分野です。新しい環境の中で、そして、新しく配置された薬剤師がその職能を十二分に発揮できるように体制を整えていきたいと思っています。

薬剤課課長 堀越慶一

診療実績・症例

図表1

 臨床薬剤室(7病棟7名体制)製剤室(薬剤師11名・補助2名)
8:00
9:004南病棟3南病棟3新南病棟2南病棟2新南病棟2西病棟2東病棟ケモMix注射向精神薬管理内服内服調剤補助DI
10:00
11:00注射
12:00休憩休憩
13:00休憩休憩休憩休憩休憩休憩休憩休憩休憩休憩内服薬局事務休憩
14:004南病棟3南病棟3新南病棟2南病棟2新南病棟2西病棟2東病棟麻薬管理注射休憩内服DI
15:00注射
16:00TPN
Mix
調剤補助
17:00
18:00

認定資格一覧

資格取得者認定資格取得年
柄沢 良恵がん薬物療法認定薬剤師(日本病院薬剤師会)2017
外来がん治療認定薬剤師(日本臨床腫瘍薬学会)2016
田中 祐介外来がん治療認定薬剤師(日本臨床腫瘍薬学会)2017
宇野 啓一感染制御認定薬剤師(日本病院薬剤師会)2015
須賀 満美NST専門療法士(日本静脈経腸栄養学会)2012
木内 裕子認定実務実習指導薬剤師(日本薬剤師研修センター)2014
兵頭 恵NST専門療法士(日本静脈経腸栄養学会)2012
リウマチ財団登録薬剤師(日本リウマチ財団)2014
堀越 慶一認定実務実習指導薬剤師(日本薬剤師研修センター)2012

薬剤課統計指標

 単位1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月合計
処方せん(入院処方) 枚数枚/月4,6644,4894,1423,8413,3334,0623,9804,0273,8094,0913,9954,46348,896
処方せん(外来院内処方) 枚数枚/月4161621311141091501341691801631401582,026
注射せん 枚数枚/月8,2187,1757,1175,9365,9436,2696,1277,2467,0578,0357,2707,68484,077
注射せん Rp)数件/月27,88323,74122,69419,60219,82620,74820,29431,69022,49925,21621,50324,897280,593
注射せん(化学療法) 枚数枚/月917472807890941021009477781,030
無菌製剤処理 件数件/月2651531511271411321872282603301352912,400
薬剤管理指導料 算定件数件/月1,5661,5151,5271,3031,0941,3311,2501,4001,4121,4321,3171,43116,578
疑義照会 件数件/月2151901711611942011562071882102132642,370
処方提案 件数件/月506232335754596032427882641

薬剤課のあゆみ

 項目
2009年医薬品SPD導入
2010年病棟薬剤師5病棟 フルタイム常駐体制導入
2012年病棟薬剤師7病棟へ拡大
病棟薬剤業務実施加算 取得
2013年薬薬連携カンファレンス開始
2014年バーコード認証システム導入
2016年外来化学療法室に認定薬剤師を専任配置
外来化学療法加算「1」取得
2018年院外処方箋への検査値表記開始
感染制御認定薬剤師を専任配置
分包薬自動監査システム(MDM)導入
2019年感染制御認定薬剤師を専従化
抗菌薬適正使用支援加算 取得

認定資格取得一覧

認定資格取得者数
がん薬物療法認定薬剤師(日本病院薬剤師会)1名
外来がん治療認定薬剤師(日本臨床腫瘍薬学会)2名
感染制御認定薬剤師(日本病院薬剤師会)1名
NST専門療法士(日本静脈経腸栄養学会)1名
認定実務実習指導薬剤師(日本薬剤師研修センター)2名