診療科のご案内

診療案内

以下のような症状の方は、お気軽にご相談ください。

・食物を飲み込む時に“しみる”感じがある。
・食道の狭窄感、嚥下困難、胸部の違和感がある。
・声がかすれる。
・食後や夜間に突発的に右季肋部(肋骨の下辺り)痛、心窩部痛(みぞおち)が起きる。
・黄疸や褐色尿、皮膚の痒みがある。
・急に糖尿病が発症または悪化した。
・鼠径部の盛り上がりや脹らみがある。
・繰り返し起こる腹部の痛み、嘔吐がある。
・腹部膨満感があり、排ガス・排便がなされない。
・肛門の痛みや出血がある。

■外来診察室

南棟1F

■病棟

南棟3F

■診療受付時間 ※担当医師・診療時間は都合より変更になります。ご了承ください。

[午前]8:00~12:30(土曜〜12:00)
[午後]14:30~17:00

行田総合病院 南棟

診察室
午前 1診 渡辺 濱田 坂田
午後 2診 松田
(腫瘍内科)

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概要

 

当科は埼玉県がん診療指定病院の外科として、消化器内科、病理診断科、麻酔科、放射線科などと連携をして、胃癌、大腸癌、膵臓癌、肝臓癌、胆道癌などの消化器悪性疾患に対し、専門性の高い手術療法や化学療法を行っています。加えて、鼠径ヘルニア、胆石症などの一般外科診療も広く行っています。急性胆嚢炎、急性虫垂炎、腸閉塞、上部・下部消化管穿孔などの腹救急疾患にも診療各科と連携しながら迅速に対応しています。

 

悪性疾患に対する外科手術はロボットや腹腔鏡の特性を生かししつつ、安全性・根治性・低侵襲性のバランスを考慮し、患者さんひとりひとりの状態に応じて最適な術式を選択しています。また、2023年からは肝胆膵外科手術も対応可能となり、転移性肝癌、膵臓癌に対しては症例に応じて腹腔鏡下での切除を行い、低侵襲・早期退院が可能となりました。

 

鼠径ヘルニアについては、心臓や肺に疾患がなく手術歴のない患者さんに対しては腹腔鏡手術を第一選択としつつ、患者さんの身体の状態や希望などから最適な術式を選択するようにしています。日帰り手術は行っていませんが、患者さんの状態や希望に応じて短期入院で手術を行っています。2023年度は127例の鼠径部ヘルニアに対して手術を行いました(腹腔鏡手術100例、鼠径部切開手術27例)。

 

胆石症・胆嚢炎については、消化器内科と外科が連携して診断から治療までをスムーズに行えるように体制を整えています。2023年度は115例の腹腔鏡下胆嚢摘出術を行い、出血・癒着・他臓器損傷などを理由に開腹手術へ移行した例は1例もありませんでした。急性胆嚢炎の治療はガイドラインに準じて原則早期手術の方針とし、安全な手術手順を遵守して行った結果、良好な短期成績が得られています。

 

入院病棟である3南病棟は消化器内科・外科の混合病棟であり、内科と外科が一体となり、消化器疾患に対する診断から治療までスムーズな移動や連絡が可能となっています。週に1度病棟カンファレンスを行い、多職種(医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、社会福祉士)で患者さんの病状や課題について意見交換を行っています。術後はリハビリテーション部門と合同で早期の離床に努め、ご高齢の方に対しては退院連携支援部門と連携しながら退院に向けて必要な支援を提供しています。

 

術後に化学療法が必要な方に対しては、化学療法室を利用した外来化学療法を行い、できる限り利用者の生活の質を損なわないよう対応しています。また、多職種で構成される化学療法カンファレンスを定期的に実施し、化学療法の安全性・有効性について情報共有を行っています。

診療実績・症例

入院患者数(2023年)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
入院患者数 65 58 59 61 68 61 57 75 70 66 76 67 783
在院患者数 732 452 478 519 506 650 562 618 655 536 468 556 6,732

主な診断群分類別患者数・平均在院日数(2023年)

MDC6   1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 統計 平均在院日数
060160 鼠径ヘルニア 12 14 13 11 7 12 10 13 7 7 10 11 127 3.7
060210 ヘルニアの記載のない腸閉塞 9 6 8 9 9 7 4 6 9 13 8 12 100 11.1
060035 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 8 5 7 6 7 3 7 7 18 8 4 2 82 12.4
060330 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 5 7 2 6 8 3 2 10 5 5 9 12 74 4.5
060150 虫垂炎 5 3 3 4 5 7 6 3 12 11 4 5 68 5.8
060335 胆嚢炎等 3 1 3 7 3 7 4 6 6 10 3 5 58 6.7
060040 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 4 3 3 3 3 7 4 2 3 1 1 6 40 16.4
060020 胃の悪性腫瘍 3 5 2 3 3 2 4 3 3 1 5 5 39 12.8
060370 腹膜炎、腹腔内膿瘍(女性器臓器を除く) 3 3 1 1 2 1 1 3 6 3 3 2 29 18.6
060340 胆管(肝内外)結石、胆管炎 1 3 4 0 0 2 2 2 1 2 0 4 21 12.6
060170 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア 1 3 0 1 1 1 2 3 2 1 1 2 18 5.7
060050 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む) 0 1 0 0 2 3 2 4 0 3 2 1 18 8.4
06007x 膵臓、脾臓の腫瘍 1 0 1 2 2 0 1 0 0 1 1 4 13 14.2

手術件数(2023年)

分類 術式 症例数 (内、鏡視下手術)
上部消化管 食道 食道裂孔ヘルニア修復術 2 2
幽門側胃切除 13 13
噴門側胃切除 3 3
胃全摘 4 4
胃局所切除 1 1
胃空腸吻合 3 3
穿孔部閉鎖・大網充填 2 1
十二指腸 十二指腸空腸吻合 1 0
穿孔部閉鎖・大網充填 1 1
下部消化管 小腸 小腸切除 15 6
腸管癒着症手術 18 14
人工肛門造設 8 0
人工肛門閉鎖 6 0
結腸・直腸 結腸切除 60 56
直腸高位前方切除 1 1
直腸低位前方切除 12 12
腹会陰式直腸切断術 3 3
Hartmann手術 16 5
人工肛門造設 9 5
人工肛門閉鎖 1 0
虫垂 虫垂切除 53 53
肝胆膵 肝臓 肝嚢胞開窓術 1 1
肝部分切除 6 5
肝区域切除 2 0
肝葉切除 1 1
胆道 胆嚢摘出 115 115
総胆管結石除去 1 1
胆嚢床切除 2 1
膵臓 膵頭十二指腸切除 7 0
膵体尾部切除 5 2
膵中央切除 1 0
分類 術式 症例数 (内、鏡視下手術)
ヘルニア 鼠径・大腿ヘルニア修復 127 100
腹壁ヘルニア修復 7 7
閉鎖孔ヘルニア修復 1 1
臍ヘルニア修復 2 0
その他 CVポート造設 56 -
皮膚・皮下腫瘍摘出 8 -
リンパ節生検 6 -
腹腔内腫瘍摘出 2 -
CVポート抜去 3 -
気管切開 2 -
審査腹腔鏡 1 -
腹腔洗浄ドレナージ 1 -
小腸瘻閉鎖 1 -
合計 590 -

スタッフ紹介

  • 畠 達夫
    外科副部長/肝胆膵外科チーフ

    畠 達夫
    (はたたつお)

    ●卒年・卒大
    平成17年 東北大学卒

    ●ライセンス
    日本外科学会認定外科指導医・専門医
    日本消化器外科学会認定消化器外科指導医・専門医
    日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
    日本消化器病学会認定消化器病指導医・専門医
    日本がん治療認定医機構がん治療認定医
    日本膵臓学会認定指導医
    日本胆道学会認定指導医
    日本臨床栄養代謝学会認定医
    緩和ケア研修修了

  • 濱田浄司
    救急総合診療科副部長/外科

    濱田浄司
    (はまだじょうじ)

    ●卒年・卒大
    平成16年 富山大学卒

    ●ライセンス
    日本救急医学会認定救急専門医
    日本外科学会認定外科専門医
    埼玉DMAT
    緩和ケア研修会修了

  • 坂田和規
    外科

    坂田和規
    (さかたかずき)

    ●卒年・卒大
    平成23年 名古屋大学卒

    ●ライセンス
    日本外科学会認定外科専門医
    日本ロボット外科学会認定Da Vinci assistant certificate
    臨床研修指導医
    日本静脈経腸栄養学会TNT研修修了
    日本救急医学会認定BLS講習修了
    緩和ケア研修会修了
    がんのリハビリテーション研修修了

  • 渡辺晶子
    外科

    渡辺晶子
    (わたなべあきこ)

    ●卒年・卒大
    平成27年 秋田大学卒

    ●ライセンス
    日本外科学会認定外科専門医
    日本消化器外科学会認定消化器外科専門医
    日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
    緩和ケア研修修了

  • 松田正典
    非常勤

    松田正典
    (まつだまさのり)

    ●専門・得意分野
    一般内科・呼吸器内科・腫瘍内科

    ●卒年・卒大
    平成5年 昭和大学卒

    ●ライセンス
    日本内科学会認定総合内科専門医
    日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医・指導医