診療科のご案内

栄養科

概要

●入院患者さんの栄養管理

【栄養評価】

 入院翌日(日祭日は除く)には、すべての入院患者さんの栄養管理計画書を作成しています。2021年1月に当院の栄養評価の基準値を見直しを行い、新基準で評価しています。

 入院時の評価で、中等度、高度栄養不良と判定した患者さんは、食事内容の見直しやNST介入の検討をし、栄養状態の改善に努めています。

 

【入院中の食事】

 入院中の食事内容は、医師の指示により決定します。入院や食事開始後、速やかに嗜好調査を行い、すべての患者さんの食事摂取状況を確認しています。食事摂取量が著しく低下している患者さんには、摂取量増加に繋がるよう嗜好に合わせた個別対応を行っています。

 入院中であっても患者さんに季節を感じてもらえるよう、メッセージカードとともに四季折々の行事食を提供しています。行事食の一例:正月(おせち料理)、バレンタインデー(チョコレートデザート)、ひな祭り(ちらし寿司)、クリスマス(チキン、いちごケーキ)

 

【栄養補助食品】

 食事を一度に摂れない患者さんや特別な栄養を必要としている患者さんに、栄養上の観点から食事の他に、飲料やゼリーなどの栄養補助食品を提供しました。

 2021年4月より栄養補助食品の付加方法を変更しました。提供した捕食を全量摂取してもらうことを目標に同一食品で食べ飽きないよう捕食の種類を増やしました。また、患者さんによって必要量が異なるため、1回量100、150、200kcaの3種類とし、捕食付加後は摂取量や栄養状態の改善状況などの確認を行いました。

 

●栄養指導

【外来栄養指導件数:201件(クリニック、病院外来)】

 主に糖尿病や高血圧症、脂質異常症といった生活習慣病、透析患者さんに対する指導を行いました。現在の食事習慣を聴き取り、無理のない食事改善策を行えるよう指導しています。

 

【入院栄養指導件数:786件】

 入院患者さんの指導は、糖尿病などの生活習慣病のほかに、消化器術後(胃、腸)、心疾患、嚥下調整食など、多種多様です。入院患者さんだけではなく、ご家族にも理解していただけるよう、わかりやすい資料やフードモデルを使用し指導にあたっています。

 

●多職種連携

【回診、カンファレンスへの参加】 

 循環器内科・回復期リハビリ病棟のカンファレンスに参加し、医師をはじめ、看護師やリハビリスタッフなどの、多職種と情報を共有し、必要に応じて食事内容の見直しや嗜好調査の介入、医師に栄養指導の依頼をしています。

 

リハビリセラピストとの連携 

 2021年はリハビリテーション科との連携を強化しました。作業療法士や言語聴覚士とともに嚥下が困難な患者さん向けの箸やスプーンの検討をしました。新たに数種類のスプーンを採用し、嚥下や介助度に相応しい食器類を提供できる体制を整えることができました。また、言語聴覚士に捕食の選定や付加方法を助言してもらい、その助言をもとに安全で的確な捕食付加を行いました。

 

●入院患者さんへのNST活動

 当院では栄養サポートチーム(NST)という医師や看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師など他職種で構成されるチームで、患者さんが良好な栄養状態を保てるよう定期的に検討会を開き、病室を訪問しています。また、委員会では捕食の付加状況や栄養改善の動向を発表し、委員に栄養状態の改善に関心を持ってもらうよう働きかけを行いました。

 

●栄養関係功労者に対する厚生労働大臣賞(特定給食施設) 受賞

 給食の管理運営が特に優秀であり、他の模範とすべき特定給食施設に対して送られる厚生労働大臣表彰を受賞しました。令和2年度は全国で15施設が受賞しました。

 

■今後の展望

 現在、言語聴覚士と協議し、再度捕食内容の見直しを行っています。低栄養や摂食不良患者さんが少しでも状態を改善して、退院できるように支援していきたいと思います。また、多くの患者さんに満足していただける食事提供ができるよう、新しい献立を取り入れるとともに使用食材の見直しも行っていきます。

 

栄養科副主任 網野由枝