院内の高度医療機器を扱う部門として「ME課」があり、臨床工学技士が透析センターと院内医療機器管理の業務を兼任しています。特に循環器疾患や呼吸器疾患では、医療機器の使用頻度も多く、夜間の当直体制をとって対応を強化しています。
ME課の任務は、以下のようなものがあります。
・医療機器安全管理業務(人工呼吸器・補助循環装置など生命維持代行装置の操作と保守、安全な装置運用のため
の講習の実施、その他)
・心臓カテーテル治療・心内アブレーション治療・心臓ペースメーカー業務
・侵襲的治療装置の操作と保守(高気圧酸素治療業務・RFA装置など)
・在宅で稼働する医療機器への介入(睡眠呼吸障害に用いるCPAP/ASV装置・在宅酸素療法に用いる装置など)
・一部の手術室業務(手術支援ロボットの保守管理など)
2017年5月に手術支援ロボット『da Vinci(ダヴィンチ)」が院内導入となり、立ち上げから、安全な装置運用の構築に至るまで、医療機器の専門家として支援し、現在も経験を積んでいます。当装置は、低侵襲(大きな傷を伴わない)で安全な手術ができることが最大の特徴で、熟練した専門の医師により操作されます。新しい術式においても安全に手術ができるよう、執刀医の指導の下、安全面に配慮して後方支援しています。2022年には、最新の上位機種である『da Vinci Xi』へと装置を更新しました。これにより、ロボットによる手術支援のより一層の質の向上が図られました。専門の医師の増員もあり、医療体制の強化に至っています。
医療機器は院内の隅々で絶え間なく稼働し、患者さんが重症であるほどその役割は重く、取扱いは複雑になります。それら医療機器の運用上の後方支援も、我々の任務です。現在は感染症が猛威を振るうなかで、医療機器の運用体制を常に見直しながら対応しています。特に、人工呼吸器をはじめとした生命維持管理装置が安全で効果的に運用されるよう、感染症に対応した決め事や消耗品構成とし、装置管理の立場から支援しています。
救急棟の稼働に伴い、集中治療や救急医療の領域において稼働する装置の運用にも関わっています。装置が良いコンディションで稼働するための日常の装置管理と、実際に運用するスタッフが操作を習得するためのトレーニングなど、事前の準備から現在の運用に至るまで支援しています。
高度医療機器を用いた医療の提供を通し、一人でも多くの患者さんの命を救えるよう努力していく所存です。
透析センター・ME課課長 大谷哲也
脳神経外科領域 | その他(消化器・整形外科疾患など) | |
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2013年 | 19 | 96 |
2014年 | 0 | 94 |
2015年 | 54 | 116 |
2016年 | 96 | 117 |
2017年 | 69 | 155 |
2018年 | 109 | 166 |
2019年 | 257 | 221 |
2020年 | 235 | 122 |
2021年 | 138 | 178 |
2022年 | 182 | 234 |
患者数 | |
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2011年 | 117 |
2012年 | 179 |
2013年 | 233 |
2014年 | 341 |
2015年 | 402 |
2016年 | 429 |
2017年 | 464 |
2018年 | 497 |
2019年 | 509 |
2020年 | 491 |
2021年 | 282 |
2022年 | 305 |