以下のような症状の方は、お気軽にご相談ください。
・一瞬だけ意識を失った
・頭痛が持続している
・自分の意思に関係なく手足がふるえる(けいれん発作)
・顔や手足の動きが悪い
・顔や手足のしびれ
・痛みを伴わない、ふらつき
・呂律が回らず、吐き気やめまいがある
・頭部打撲
行田クリニック・新南棟1F
新南棟2F
[午前]8:30~12:30
[午後]14:30~17:30
休診のお知らせはありません。
診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 1診(A館2階) | 佐々木(雄) | 山名 | 丸山(史) | 加藤 | 児玉 | |
午前 | 2診(A館2階) | 山本 | |||||
午後 | 1診(A館2階) |
佐々木(雄) 受付〜16:00 |
山名 受付〜16:00 |
山本 受付〜16:00 |
加藤 受付〜16:00 |
児玉 受付〜16:00 |
診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 2診 | 本間 | 本間 | 本間 | |||
午後 | 2診 |
常勤医師が増えました
昨年は、東京慈恵会医科大学からの外来非常勤医師5人にサポートいただいておりました。そこに本年4月から常勤として強力なメンバーを迎えることになりました。丸山史晃医師です。東京慈恵会医科大学より派遣いただいた、若く経験豊富な脳外科専門医であり、更にカテーテル手術(血管内治療)の専門医でもあります。東京慈恵会医科大学脳神経外科はカテーテル治療に於いて国内有数を誇っており、そこで鍛え上げられたわけです。非常勤医師もこれまで通りサポートいただけるので、東京慈恵会医科大学脳神経外科とより密接になり、医局を挙げてのバックアップも受けられる体制となったことを意味します。力強い限りです。
脳卒中救急の現状
脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりして起こる突然の病気を全て含めた呼称で、その代表的なものに脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血があります。一般病院の脳外科で治療する患者さんでは、脳卒中はその8割ほどを占めます。2年前から、脳卒中の救急患者さんは、全国どこにおいても血管内治療ができる病院に集中する仕組みになりました。なぜなら、脳卒中の7割を占める脳梗塞には、発症直後(超急性期)においてカテーテルによる血栓回収術が有効で、非常に良い成績が得られるようになったからです。例えば手足のマヒや言語障害が出現した場合、まず最も可能性の高い脳梗塞が疑われ、救急車は血栓回収術が可能な病院へといち早く患者さんを運ぶシステム(埼玉県ではSSNと呼ぶ)ができあがっているのです。従って血管内治療が24時間365日できる体制を整えた病院に、脳卒中の患者さんが集中して運び込まれることになりました。
これまで
これまで当院では、常勤の血管内治療専門医が居りませんでした。但し前述の如く、東京慈恵会医科大学から来ていただいている外来非常勤医師は、血管内治療の専門医でもあるので、火曜日・木曜日・金曜日の昼間の時間帯に限定して超急性期脳卒中救急を受けてまいりました。しかし時間帯が限られるため、実際に受け入れた症例数は少なかったのです。つまり、当院近辺の患者さんであっても、血管内治療がいつでも・すぐできる離れた病院に救急搬送されていたわけです。そのような状況であり、当院の脳卒中救急への対応はこれまで不十分でしたが、一方、これら東京慈恵会医科大学の非常勤医師の手で、予定でできる血管内治療の症例をこの数年で積み重ねてきており、頸動脈ステント留置術を中心に毎年10例近くの血管内治療を継続してきました。また直近1年間では、緊急で行う治療も始めています。先に述べた脳梗塞に対する血栓回収術や、全身麻酔下に行うクモ膜下出血の脳動脈瘤コイル塞栓術です。それぞれ3例ずつ行っており、緊急疾患にも対応できる体制も整えてまいりました。
これから
こうしてこれまで積み上げてきた下地の上に、今回常勤医師に血管内治療専門医を迎えることができました。今後は月曜日から金曜日までのほぼ全部の時間帯で、超急性期脳卒中救急を受け入れることができるようになります。これまでとは段違いに広い間口となり、これによって近隣の患者さんの大部分は当院にて治療可能になったものと思われます。そして、非常勤医師の血管内治療専門医もこれまで通り月曜日から金曜日まで外来診療にみえるので、日中は血管内治療専門医が2人となり、より安全に治療が行える体制になったと自負しています。ここまで充実させた病院は近隣では少ないのではないでしょうか。もちろん、発症時に脳卒中が疑われる患者さんは脳梗塞だけではありません。脳出血やクモ膜下出血の他、似た症状を呈する脳腫瘍やてんかん発作など、多彩な病気を含んでいます。当院ではこれらの病気を常日頃から診療しており、特殊な病気を除いては積極的に手術も行っており、これまで年間約70例の手術を行なってきました。今後は常勤の脳神経外科専門医が2人に増えたことで、その対応能力も大幅に拡大します。
ハード面では
ハード面の大きな変化は、2年前に最新の脳血管撮影装置2台が導入されたことです。これはカテーテル治療に絶対欠かせないアイテムです。また現在建設中の新救急棟には能力の高い最新の3T-MRIが導入されます。これら検査機器の充実により、より多彩でより精度の高い診断が可能となり、より良い治療結果に結びつきます。
リハビリテーション、および当院の特徴
当院のもう一つの特徴は、豊富なスタッフによるリハビリテーションの充実です。常勤107名にも上るリハビリの療法士が在籍し、急性期病棟では入院後間もなくから治療介入します。つまり、医師等の治療開始と平行してリハビリもほぼ同時にスタートするのです。広い当院の病棟には十分にリハビリができるスペースがあります。現在はコロナの影響で面会ができなくなっており残念ですが、当院に訪れたら院内のあちこちでリハビリがなされているのを目にされることでしょう。更に当院の特徴は、回復期リハビリ病棟を院内に持っていることです。2週間あまりの急性期治療が終了後、引き続き当院の回復期リハビリ病棟でリハビリが継続できるわけです。回復期リハビリは最長で約半年間が想定されており、腰を落ち着けてリハビリがなされます。このように長い治療期間を地元で完結させることができ、もちろんその後の通院もしていただけるわけです。当院はその他に回復期までも広くカバーする多様性を持っているのです。地域に根ざす病院としての機能を高く持っていると考えます。
我々の願い
脳神経外科常勤医師が増え、東京慈恵会医科大学から派遣される非常勤医師にもサポートを受けて診療できる体制になりました。今後は、当院の特徴をより有効に活用して、病院としての機能を更に上げることができると考えています。その結果、地域に広く貢献できること、つまり皆さんの健康を維持し幸せが守られることにつながれば幸いです。それが我々の願いです。スタッフ全員一丸となって、全力で臨みます。今後ともよろしくお願いいたします。
脳神経外科副部長 本間秀樹
⬛︎JNDについて
当科は、一般社団法人日本脳神経外科学会データベース研究事業(Japan Neurosurgical Database: JND)に参加しています。
この事業は、日本全国の入院・検査・手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。
この事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための医師の適正配置が検討できるだけでなく、当院が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。
何卒趣旨をご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
⬛︎臨床研究について
患者さんの臨床データを研究用に利用させていだたく場合があります。
データは匿名化されるため患者さまの特定がされることはありません。ご同意が得られない場合は利用することはありませんのでご安心ください。
なお、体に対し侵襲や介入がなく診療情報のみを用いる研究は国が定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき倫理委員会の承認を以って行うことがあります。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 | |
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入院患者数 | 46 | 47 | 33 | 20 | 28 | 38 | 42 | 26 | 28 | 31 | 31 | 34 | 404 |
在院患者数 | 453 | 528 | 456 | 258 | 265 | 256 | 321 | 374 | 338 | 400 | 430 | 353 | 4,432 |
MDC6 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 統計 | 平均在院日数 | |
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010060 | 脳梗塞 | 12 | 16 | 21 | 7 | 13 | 10 | 13 | 11 | 5 | 10 | 18 | 15 | 151 | 13.4 |
160100 | 頭蓋・頭蓋内損傷 | 2 | 7 | 8 | 3 | 1 | 5 | 3 | 3 | 3 | 6 | 2 | 7 | 50 | 8.2 |
010040 | 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) | 2 | 7 | 4 | 5 | 3 | 3 | 4 | 1 | 3 | 0 | 3 | 10 | 45 | 12.8 |
010050 | 非外傷性硬膜下血腫 | 5 | 3 | 2 | 0 | 4 | 1 | 2 | 3 | 1 | 1 | 5 | 3 | 30 | 14.6 |
010230 | てんかん | 4 | 3 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | 3 | 4 | 3 | 3 | 2 | 28 | 12.6 |
010070 | 脳血管障害 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 2 | 4 | 1 | 1 | 2 | 17 | 6.4 |
010061 | 一過性脳虚血発作 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 4 | 2 | 2 | 15 | 6.8 |
010020 | くも膜下出血、破裂脳動脈瘤 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 2 | 1 | 10 | 12.8 |
010200 | 水頭症 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 2 | 1 | 0 | 8 | 14.6 |
030400 | 前庭機能障害 | 1 | 2 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 8 | 6.2 |
010010 | 脳腫瘍 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 6 | 14.6 |
010030 | 未破裂脳動脈瘤 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | - |
160250 | 眼損傷 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | - |
110280 | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | - |
術式 | 件数 |
---|---|
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 31 |
頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの) | 6 |
水頭症手術 | 6 |
経皮的頸動脈ステント留置術 | 5 |
頭蓋内腫瘍摘出術 | 4 |
脳動脈瘤頸部クリッピング | 3 |
気管切開術 | 2 |
脳動脈瘤コイル塞栓術 | 2 |
穿頭脳室ドレナージ術 | 2 |
経皮的脳血栓回収術 | 2 |
総計 | 63 |
本間秀樹
(ほんまひでき)
●卒年・卒大
平成2年 昭和大学卒
●ライセンス
日本脳神経外科学会専門医
t-PA適正使用認定医
埼玉DMAT
丸山史晃
(まるやまふみあき)
●卒年・卒大
平成21年 東京慈恵会医科大学卒
●ライセンス
日本脳神経外科学会指導医・専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本神経内視鏡学会技術認定医
日本DMAT
日本ボクシングコミッションドクター
加藤直樹
(かとうなおき)
●卒年・卒大
平成15年 東京慈恵会医科大学卒
●ライセンス
日本脳神経外科学会指導医・専門医
日本脳卒中学会認定脳卒中指導医・専門医
日本脳卒中の外科学会技術認定医
日本脳神経血管内治療学会専門医
神奈川DMAT-L
児玉智信
(こだまとものぶ)
●卒年・卒大
平成10年 防衛医科大学校卒
●ライセンス
日本脳神経外科学会指導医・専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本ボクシングコミッションドクター
ボトックス施注資格(眼瞼痙攣、片側顔面痙攣)
佐々木雄一
(ささきゆういち)
●卒年・卒大
平成21年 東北大学卒
●ライセンス
日本脳神経外科学会指導医・専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脊髄外科学会認定医
日本脳卒中の外科学会認定医
山名 慧
(やまなさとし)
●卒年・卒大
平成27年 東京慈恵会医科大学
山本康平
(やまもとこうへい)
●卒年・卒大
平成28年 東京慈恵会医科大学
●ライセンス
緩和ケア研修会修了